足首を捻った時はどうする?歩けるけど痛いのは平気?

公開日: 2024/02/05 更新日: 2024/06/24
捻挫の多くは足首や指、手首などの良く使われる関節で起こりやすいケガです。 転んだ際などに不自然に関節を捻ってしまうことが原因です。 関節部分には骨や筋肉などのさまざまな組織が組み込まれているため、捻挫の度合いによって、靭帯(じんたい)を損傷してしまうケースもあるかもしれません。 その場合、整形外科など専門的な知識を持つ医師のもとで、治療が必要となります。 捻挫は足首のケガとしても有名です。 スポーツや階段の上り下りなど、さまざまなシーンで起こりうるでしょう。 腫れやアザ、ひどい痛みなどの症状がなければ、ご自宅でセルフケアを行い、様子を見ても良いでしょう。 捻挫してしまった際の応急処置の方法や、どういうときに病院に行くべきなのか基準を知っておくとよいでしょう。 あらかじめ知っておけばいざというとき、役に立つでしょう。
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痛いけど歩ける時は歩いてもいい?

捻挫がひどくない場合、痛みはあるけど、歩けてしまうケースは多いです。しかしながら、歩けるからといって放置しておくのはおすすめしません。

ケガの直後は痛まなかった患部が、徐々に腫れを帯び、痛みの悪化も十分あり得ます。そのため、軽い捻挫であったとしても、正しい対処法を行うことが重要です。

足首が腫れてる時はどうすればいい?

足首が腫れている場合、捻挫をした関節で炎症を起こしている可能性があります。紫や赤に変色している、アザができている場合は、出血が起きている可能性が高いです。

そのため、関節を無理に動かさずに安静にした方が良いでしょう。

腫れとともに痛みを感じ、程度によってはしびれを伴うこともあります。腫れが引くまで足首を固定したり冷やしたりなどの対処を取った方が良いでしょう。

痛みがないときは?

痛みがないケースでも、必ず応急処置は行いましょう。前述しましたが、時間の経過とともに、症状が悪化している可能性は十分考えられます。

痛みを感じにくい靭帯もあるため、損傷に気づかないこともあります。

不自然に捻ってしまった、転んでしまったなど、捻挫の可能性がある状況では、応急処置を行い、様子を見ましょう。

痛みがない場合でも、応急処置は怠らない方が良いです。時間がたつにつれ、痛みが増したり、腫れが大きくなったりなども考えられます。

まずは無理をせず、応急処置で様子見しましょう。

そもそも捻挫とは?

捻挫とは、日常生活やスポーツなどで関節部分を捻ることで起こってしまうケガを指します。

足首、手首、指などで起こりやすく、突き指、むち打ち、ぎっくり腰なども捻挫の一種です。

不自然な状態で関節を捻ると、関節を形成している靭帯、軟骨、骨、腱などを痛めてしまいます。

足首では前後左右などの動きがスムーズに行えるよう、複数の靭帯が存在しています。

捻挫により靭帯が伸びる、傷つく、切れるなどが起こり、痛みやしびれを感じることもあるでしょう。

捻挫の種類

足首で起こりうる捻挫は、主に内反捻挫と外反捻挫の2つです。

内反捻挫では内側にひねることで、外反捻挫では足首を外側にひねると発症します。

一般的には、足首で起こる捻挫の9割は内反捻挫だと言われています。

捻挫するとどんな症状が起こる?

強い負荷により捻挫してしまうと、足首に通っている前距腓靭帯(ぜんきょひじんたい)や後距腓靭帯(こうきょひじんたい)、外側靭帯(がいそくじんたい)などを痛めてしまいます。

靭帯の損傷によって炎症が起こり、患部に腫れを起こします。

腫れによる痛みや熱感、しびれを感じることもあるでしょう。症状の程度によって、患部で皮下出血が起こります。

患部が大きく腫れあがると、歩く際にも痛みや違和感を感じて歩行が困難になります。

捻挫の程度の違いとは

捻挫の症状については以下の3つに分けられます。

捻挫の程度

 

1度

痛みや腫れの症状が軽く、靭帯が伸びている

2度

痛みや腫れがあり、靭帯の一部が切れている

3度

ひどい痛みや腫れを伴い、靭帯が断裂し関節が不安定になっている。

参考:公益社団法人 整形外科学会>一般の方へ>症状・病気を調べる>足関節捻挫

1度であれば痛みは比較的軽く、適切な処置により早期の回復が期待できます。

症状が重くなればなるほど、痛みや腫れはひどくなり、関節が不安定になってしまうため歩行障害を引き起こします。

足首を捻ったときの負荷によって、靭帯以外にも筋肉の損傷、剥離骨折や圧迫骨折を起こしてしまう可能性があります。

もし足を捻挫してしまったら

捻挫しないよう気を付けていたとしても、ふとしたタイミングで足首を捻りケガを負ってしまうかもしれません。

捻挫をしてしまった場合、焦って混乱しないためにも、事前に応急処置や対処方法について知っておくとよいでしょう。

適切な手当により症状の悪化を防ぐため、、捻挫の癖がつきにくくなります。

自分でできる応急処置について紹介

捻挫の応急処置として「RICE処置」があります。

RICE処置とは、安静(Rest)、冷却(Icing)、圧迫(Compression)、挙上(Elevation)の4つの有効な処置の頭文字をとったものです。

受傷後すぐにRICE処置を行えば、腫れや痛みを早期に抑え、その後の回復期間を短縮する効果が期待できるでしょう。

捻挫している関節では、炎症や内出血による腫れや痛み、しびれなどの症状が起きています。

無理に動かさずすぐ冷やすことで、炎症の熱を鎮め、腫れを抑えてくれるでしょう。

安静な状態を維持するため、患部を包帯やテーピングなどで圧迫、固定します。

加えて、患部を身体よりも高い位置で保持してあげることで内出血を軽減できます。RICE処置は足首の捻挫だけではなく、肉離れや打撲などのよくあるケガに対しても有効です。

ケガをしたときのために、事前に覚えておくとよいでしょう。

捻挫した時に使えるテーピングの巻き方とは

捻挫したときに行う、テーピングの巻き方も大切です。

ただ巻くだけでも患部の固定効果は期待できますが、関節の向きや靭帯の位置、ケガの状態により適切な巻き方があります。

巻き方を意識することでより高い効果が期待できるでしょう。

足首を90度に固定した状態で、外くるぶしから内くるぶしまで、かかとを通るようにテーピングを貼ります。

次に、土踏まずに垂直にテーピングを貼り、足の関節の向きに沿ってかかと全体を覆いこむように貼っていくと効果的です。

捻挫と骨折の見極め方や受診の目安捻挫の程度によっては、骨折も十分に考えられます。

しかし、足首で感じられる痛みは、捻挫によるものか、骨折によるものなのか、判断が難しいかもしれません。

足首をケガしてしまったとき、その痛みが捻挫なのか骨折なのか、判断するのは難しいです。しかし、それぞれのケガの特徴を知っておけば安心でしょう。

また、ご自宅での治療のみでは対応できないケースもあります。

受診するべきかの目安を知っておくことも大切です。

捻挫と骨折の見極め方

捻挫は、関節部分が腫れあがり、痛みを伴います。

場合によっては内出血により、赤くなるもしくは紫色のアザを生じます。骨折が疑わしい場合、捻挫よりもひどい腫れや痛みを感じます。

体重がかけられず足を動かせなず内出血もひどくしびれが出るケースもあるでしょう。

たとえ骨折していなかったとしても、靭帯に損傷があった場合、足首がぶらぶらとした不安定な状態になりかねません。

骨折と同様に体重をかけれない状態であるため、こちらも受診が必要となります。

病院に行くべき?

  • ケガによって、患部が大きく腫れあがったり、赤もしくは紫色になっている。

  • 関節がグラグラしている感じがあり、体重をかけられないもしくは関節を動かせない。

  • 適切な処置をしたが、痛みがどんどん増していく、1週間以上たっても痛みや腫れが引かない。

このような場合、重度の捻挫もしくは骨折している可能性があります。早めに整形外科などを受診しましょう。

捻挫を予防する方法や治療方法足首を急に動かしたり、急に走りこんだりすることで不自然に関節を捻り、ケガをする可能性があります。

スポーツや運動を行う際は、足周辺の筋肉を伸ばす、足首を回すなど、事前にしっかりと準備運動を行うことが大切です。

準備運動を怠ってしまう等の油断により大きなケガへつながるリスクがあるため、必ず入念なストレッチを行ってください。

捻挫しないためのおすすめの予防方法とは?

足首の捻挫を防ぐため、足首の柔軟性や足首周辺の筋力、身体全体のバランスが重要です。

前述の通り、事前の準備運動はしっかりと行いましょう。準備運動以外にも事前にテーピングを巻く、あるいはサポーターを装着するのも良いでしょう。

関節部分の安定感が増し、予防効果が期待できます。

靴にも目を向けた方が良いでしょう。
足に合ったものやクッション性の高い靴に替えるだけでも、捻挫やそれ以外のケガの予防にもなります。

また、足首だけではなく身体全体の姿勢にも注意しましょう。

猫背や反り腰、無理な姿勢での運動は、身体全体の重心がズレて足への負担が大きくなることがあります。

捻挫に有効な治療について紹介

前述したRICE処置はご自宅でできるセルフケア方法ですが、治療方法は他にもあります。

炎症や内出血により腫れや痛みがひどい場合には、痛みを和らげる効果がある飲み薬や貼り薬を使用したり、ギプスなどで固定したりなどの治療方法もあります。

これらの方法は専門的な知識が必要となるため、病院にて受診が必要です。

また、靭帯が切れてしまっているなど損傷がひどい場合は、手術により靭帯を再建することもあります。ひどい損傷だと感じたら、我慢せずに受診しましょう。

Q&A

捻挫のときはどうしたらよいのか、捻挫はどのようにして治るのか。捻挫について知識を深めておくのもよいでしょう。

事前に知っておくことで捻挫を予防でき、受診するべきかの目安が分かります。

次の項目では捻挫のよくある質問についてお答えいたします。

足首の捻挫はどれくらいで治る?

軽くひねった程度であれば、1週間程度で痛みが治まります。中程度の場合は、RICE処置など適切な処置を行うことで2週間程度で改善が期待できます。

重度な捻挫は、応急処置や医師による診察を受けたとしても、治癒に3週間以上必要な場合もあります。

足首 ひねったらどうする?足首を捻ってしまった際は、無理に動かさず、安静にしてください。患部に包帯やテーピングを巻いて固定し、氷などで患部を冷やしましょう。

足首をなるべく動かさないよう、安静にできる場所へ移動し、応急処置を行ってください。

捻挫で歩けるけど痛い!治療に何日かかる?1週間程度で軽い捻挫であれば痛みが引いていくでしょう。

しかし、足首に違和感を感じたり、痛みが2週間以上続いている際には靭帯の損傷や軟骨組織の損傷などが考えられます。

1週間たっても症状が続いている場合はすぐ受診し、治療を受けた方が良いでしょう。

足首の捻挫を早く治すには?

 捻挫を早く治すためには、迅速な対応が重要です。

軽いからと言って放置せず、ケガをしたらすぐ応急処置をしましょう。治療期間の短縮が期待できます。

捻挫は癖になるの?

捻挫を放置していると、ケガが完全に治りきらない可能性があります。

このような状態で再び運動を行うと治りきっていないケガがひどくなりやすいです。

再び捻挫を起こすなど、捻挫が癖になってしまうことがあります。

まとめ

捻挫は内側にひねるケースがほとんどです。場合によっては、靭帯の損傷により痛みや腫れを伴います。

重症なケースでは、靭帯の断裂や骨折を引き起こしている可能性があるため、早めの受診が必要です。

軽めの症状であっても、しっかりと処置を怠らないことが大切です。

放置すると、完全に治らないことで捻挫が癖になる場合があります。

応急処置は自宅でもできる方法です。捻挫してしまったときのために覚えていくとよいでしょう。

応急処置を行ったとしても、ケガの程度がひどく心配な場合は、我慢せずに病院で診察や治療を受けておいた方が良いでしょう。

また、捻挫しないためにも、日頃から入念なストレッチや、事前のテーピングによる保護などが大切です。

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もし、ご家族やご自身の体調でご不安な点がありましたら、ファストドクターを頼ってください。

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