適応障害とは?原因や症状、治療法について解説

公開日: 2024/01/08 更新日: 2024/05/22
ストレス社会といわれる現代、ストレスが原因となる「適応障害」の発症率は年々増加しているのをご存じでしょうか。 適応障害は転校や転職、転勤など取り巻く環境の変化や、人間関係、病気、災害などによるストレスが原因となっていつ誰にでも起こり得る病気です。 この記事では、適応障害の原因や症状、治療法について詳しく解説しています。 自分では気づかないうちに大きなストレスを抱えてしまう場合もありますので、学校や仕事に行きたくない、勝手に涙がでてくる、食欲がなくなった、集中力がなくなったなど、心や身体の不調が続く場合は精神科や心療内科などを受診し相談するようにしましょう。
目次

適応障害とはどんな病気なの?

適応障害とは、学校や職場、家庭など本人を取り巻く環境の変化や病気の発症や災害などの特定の出来事にうまく適応できずに、苛立ちや不安感、焦燥感が強くなったり、神経が過敏になったりするなど心身に様々な症状が現れて社会生活に支障をきたしてしまう状態です。

いつ誰でも起こり得る病気で、年々発症率は増加しています。

適応障害は、症状を引き起こす原因となっているストレスから離れると症状が改善し、6か月以上は続かないのが特徴です。

うつ病や発達障害などのほかの疾患と症状が似ている点があり、診断が難しい場合や、適応障害のほかに複数の病気を併発していることもあります。

適応障害はどんな症状がでるの?

適応障害で現れる症状は様々あり、どんな症状がでるかは患者によって異なりますが、大きく3つに分けられます。

  • 精神的な症状

  • 身体的な症状

  • 行動面に現れる症状

精神的な症状としては、

  • 不安・恐怖感が強くなる
  • 苛立ちを強く感じる
  • 神経過敏になる
  • 焦燥感が強くなる
  • 思考力・集中力が低下する
  • 無気力になる
  • 緊張感が強くなる

などがあります。

身体的な症状としては、

  • 倦怠感が強くなる
  • 動悸や過呼吸が見られる
  • 腹痛や頭痛が起こる
  • 風邪をひいたような症状が出る
  • 食欲不振になる
  • 暴飲暴食をする
  • 涙もろくなる
  • 不眠になる

などがあります。また人によっては、めまいや耳鳴りなどの自律神経症状が現れることもあるようです。

行動面に現れる症状としては、

  • 遅刻や無断欠勤、早退や不登校が増える
  • 無謀な運転をする
  • ギャンブルをする
  • 引きこもりがちになる
  • 過剰な飲酒をする

などがあり、問題行動となって社会生活に支障をきたすことがあります。

適応障害の原因は?

適応障害は、原因となるストレスが明確なのが特徴ですが、そのストレスというのは人によって大きく異なります。

例えばストレスを感じる対象が、地震や火山など規模の大きなものの場合もあれば、職場や学校、家庭など個人レベルの場合もあります。

転勤や異動、転校、病気、結婚、離婚、妊娠、出産など周りの環境が急に変わったタイミングは、特にストレスを感じやすいため適応障害を発症しやすいといえるでしょう。

またパワハラや経済的な不安、いじめなどもストレスの原因となることがあります。

本人がストレス原因を自覚していないこともあり、原因を突き止めることが難しい場合もありますが、問診やカウンセリングを通して慎重にストレス原因を探ります。

ただし注意が必要なのが、このストレスというのはその人の主観によるものなので、一般的に喜ばしいとされる結婚や出産などの出来事も本人にとってはストレス原因となり得るという点です。

適応障害になりやすい人はどんな人ですか?

適応障害は環境が急に変化したときや、その人にとって過度なストレスにさらされたときなどに誰でもなり得る病気です。

しかし、比較的ストレス耐性が低い方や周りに相談できる人、支援してくれる人がいないような孤立した状況にある方は適応障害になりやすいと考えられます。

性格的には、真面目な人や几帳面な人、気持ちの切り替えが苦手な人、繊細で周りの変化に敏感な人、周りからの評価や目が気になってしまう人などは適応障害になりやすいといえるかもしれません。

また発達障害やHSP(Highly Sensitive Person)の方はなりやすいといわれています。

発達障害の場合は、病気の特性により人とのコミュニケーションが思うようにとれない、周りと同じことができないなどの状況に直面することがありますが、それが大きなストレスとなり適応障害を発症してしまうのです。

HSPの場合は、人よりも物事を深く考えすぎたり周囲の態度や変化に敏感だったりするために、自分の意見を周りに言えずストレスを抱えこみやすく、適応障害になりやすいといえるでしょう。

適応障害はその人と環境のミスマッチによって起こるものです。

社会生活において、挫折したり困難なことを乗り越えたりしてストレス耐性やストレスに対処する能力が高まったりしていきますが、それが不十分だとそのストレスを乗り越えることができずに、適応障害となることがあります。

適応障害の診断方法は?

適応障害は、問診や発症までの経緯、症状などを聞き取りながら総合的に診断されます。

世界的にICD10、DSM5という適応障害の診断基準をもとに診断されており、これらの基準の要点は以下の4点です。

  1. はっきりと確認できるストレス原因が始まってから3か月以内に症状がでること

  2. ストレス原因が、著しい苦痛や生活に支障があること

  3. ほかの精神疾患ではなく、死別反応でもないこと

  4. ストレス原因がなくなると症状が改善し、6か月以上持続しないこと

適応障害は、症状がうつ病やパーソナリティ障害などの別の病気と似ていることもありますが、診断において特に重要なのはうつ病との鑑別です。

また初めは適応障害と診断されても、症状が長引いた場合や変化があった場合に途中で病名が変わることもしばしばあります。

病院やクリニックでの問診や適応障害のチェックリストなどを通して、慎重に症状とストレス原因との因果関係などを調べます。

そして、統合失調症やうつ病などでなく、ストレスの原因に対して不釣り合いな強度の症状があり、長く続かない、そのストレスにさらされたときだけ症状がでるという場合は適応障害と診断されます。

最近はインターネットなどで、適応障害かどうかの診断をセルフチェックできるチェックシートやテストがありますが、適応障害に似た症状の別の病気の可能性があったり、適応障害とほかの病気を併発する可能性もあり、自分自身で判断をするのは難しいでしょう。

気になる症状があるときは、一人で悩まずに医療機関を受診するようにしましょう。

適応障害の治療方法について

適応障害の治療方法として、自らがストレス状態にあることを自覚しその原因と考えられるストレスの解消や軽減を図ることが最優先となりますが、その治療のことを「環境調整」といいます。

また、心療内科、精神科では医師や心理士によるカウンセリングや認知行動療法などを行いながら、ストレス耐性を上げたり、感情をコントロールできるようにトレーニングしたりする「精神療法」を行います。

また不眠や頭痛、強い不安感などの症状に対して薬物療法を行う場合がありますが、それだけで行われることはなく、環境調整や精神療法と併用して行われるのが一般的です。

適応障害における環境調整、精神療法、薬物療法についてもう少し詳しく解説していきます。

①環境調整とは?

環境調整とは、ストレス原因となるものを取り除くために患者本人の周りの環境を調整することです。

例えば仕事のストレスが原因であれば、業務量を減らしたり、休職や時短勤務、配置転換を申し出たりします。

このとき、完全にストレス原因を取り除くのが良い場合もあれば、少し距離を置いたり向き合ったりすることでストレス耐性を上げていく方が良い場合もあり、これについては慎重に判断していく必要があります。

適応障害が父親や母親が原因で発症している場合など、物理的に距離を置くことが難しい場合もあるでしょう。

適切に対処するためにも、病院で医師や専門家に相談するようにしましょう。

②精神療法とは?

精神科や心療内科で行う精神療法として、カウンセリング、認知行動療法、問題解決療法、ソーシャルスキルトレーニング、自律訓練法などの治療が行われます。

それぞれ以下のような治療法です。

  • カウンセリング
    適応障害の症状の背景を明確にし、カウンセラーと患者本人が一緒にストレス原因を取り除く方法を考えたり、ストレスとの向き合い方を身につけたりしていきます。
  • 認知行動療法
    物事の認知、受け取り方の偏りを修正していく治療です。
    例えば、環境が変わったときに早く変化に慣れなければと焦ったり不安になったりすることがストレス原因となった場合に、ゆっくり自分のペースで慣れていこうなどと、違う考え方をしていればそのストレスを過度に感じずに済んだ可能性がありますよね。
    認知行動療法では、そのように物事への向き合い方、受け取り方を変えていくという治療が行われます。
  • 問題解決療法
    現在抱えている問題に対して、カウンセラーと患者自身が一緒になってどのように対処していけば良いのか事前に考え、同じような状況に直面しても適応できるようにしたり、対処する手段を見つけたりするものです。
  • ソーシャルスキルトレーニング
    社会生活を送る上で必要な、対人関係や日常生活のスキルを身につけるためのトレーニングをします。
    トレーニングの内容は病院やクリニックによって異なりますが、工作や調理などの共同行動を行ったり、ディスカッションやディベートを行ったりするものです。
  • 自律訓練法
    自分自身で気持ちを安定させたり、緊張感を解いたりすることができるように訓練をします。

③薬物療法とは?

適応障害の薬物療法は根本的な治療にはなりませんが、抑うつ気分や不安、不眠、食欲低下などの特定の症状がある場合は、環境調整や精神療法とあわせて行われることがあります。

適応障害は症状があまり持続しないことが特徴であるため、症状が改善したらスムーズに薬剤の減量・中止ができるよう依存性の低い薬が使われることが多いです。

適応障害の薬物療法で使われる薬やその副作用について説明します。

薬の種類について

頭痛に対しては鎮痛薬、睡眠障害に対しては睡眠薬が、イライラ感が強いときは抑肝散などの漢方薬が処方されます。

また、ストレス原因が明らかでもそれを取り除くのが難しい場合やうつ病の要素がある場合は抗うつ薬が処方されますが、SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)やSNRI(セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬)という薬を使うことが多いです。

また、強い焦燥感や不安感に対しては抗不安薬が処方されます。

抗不安薬の中には依存性があるとされている薬もあり、薬の使用は最低限に抑えるため、不安感がどうしても強いときだけ服用する「頓服薬」として処方されることも多いようです。

薬の副作用について

副作用は薬によって異なりますが、鎮痛薬であれば胃痛、睡眠薬や抗うつ薬では全般的に眠気やふらつき、吐き気や下痢などの症状が出ることがあります。

また、抗うつ薬の中には体重増加や血糖値上昇の副作用が報告されているものもあり、糖尿病の患者などで服用できない薬もありますので注意が必要です。

副作用について不安や疑問な点があれば、医師や薬剤師に相談するようにしましょう。

適応障害と診断されたら仕事は続けられる?休職する場合の過ごし方、賃金は?

適応障害と診断されても仕事を続けることはできますが、時短勤務や休職などの環境調整が必要となる場合もあるでしょう。

その場合金銭面が不安になる方も多いのではないでしょうか。企業によって異なるのですが、休職となった場合は無給扱いとなることが多いようです。

しかし病気によって賃金が減った場合に、傷病手当金といって病気やけがなどで働けなくなった場合に給付金を支給してもらえる場合があります。

また職場の上司によるハラスメントや同僚によるいじめがストレスの原因となった場合に、労働災害と認定されることで労基署から休業補償給付の支給を受けることが可能な場合があります。

いずれにしても診断書が必要となりますので、まずは会社や主治医に相談するようにしましょう。

自治体によって異なりますが、自立支援医療といって治療にかかる医療費の自己負担を少なくする制度があり、通常の医療費が原則3割負担なのに対して、自立支援医療制度を利用すると原則1割負担となることがあります。

こちらについては自治体の窓口で確認するようにしてください。

また休職中の過ごし方として、休職中に活用できる「職場復帰支援プログラム」という復職の準備を支援してくれるプログラムがあります。

都道府県や病院の精神科などがおこなっているもので、復職の準備として受ける支援プログラムのことです。

事業所によって内容はさまざまですが、例えば心理教育やカウンセリング、仕事を想定したパソコン作業などがあります。

職場復帰支援プログラムでは、働いていたときの生活リズムを取り戻す、ほかの休職者とのコミュニケーションを取ることができるなどのメリットがあります。

また適応障害と診断されれば「精神障害者保健福祉手帳」という手帳を取得することができます。

これにより、税金の控除など様々な福祉サービスに加え、公共施設利用料の割引や公共交通機関の運賃の割引など、直接的な金銭の手当はないものの、生活の支援となるさまざまなサポートが受けられます。

適応障害の人への接し方は?

適応障害の人に接するときに注意したいことは、なるべく普段通りに接し、腫れ物に触るような態度をとらないことです。

家族など身近にいる方は、つい頑張れと励ましの声をかけたくなることもあるかもしれません。

しかし心が疲弊している時期にはかえって負担になってしまうこともあるので注意が必要です。

またストレスの原因を探ることは治療の上で重要ですが、安易なことではなく、原因を思い出すことで症状が悪化してしまう場合があります。

そのため、医師や心理士などと相談しながら慎重に行うようにしましょう。

なにかあったら話を聞くよというスタンスで、助けを求められたときに助けるというくらいの気持ちで接するのが良いでしょう。

適応障害は、重症化するとうつ病や不安障害などのほかの精神疾患につながることがあります。

そうならないために十分な休息をとり、本人が主体的にストレスに適応できるように環境を調整・支援することが大切です。

再燃・再発予防のためにどうしたらいいの?

適応障害の再燃・再発の防止のために一番重要なことは、ストレスをためすぎないことです。

社会生活を送る中でストレスを感じるのは避けられないことですが、ストレスの解消方法を知る、物事の受け取り方を変えるなどで対応する必要があります。

また十分な睡眠や食事を摂ることも重要です。

どうしてもストレスを大きく感じてしまうようであれば、ストレス原因から離れるために転職する、転校するなどして環境を変えることが効果的である場合もあります。

適応障害と似ている病気は?

適応障害は、ほかの精神疾患の基準を満たしておらず、既に存在する精神疾患の単なる悪化ではないという条件に当てはまった場合に診断されます。

ですので、ほかの疾患の症状とはっきりと区別するのは難しいのですが、うつ病やパーソナリティ障害、不安障害、発達障害が似ている病気としてあげられます。

それぞれの病気の特徴や違いについて詳しく解説していきます。

適応障害と似ている病気①うつ病

うつ病は、繰り返し気分が落ち込んだり意欲がなくなったりすることが特徴の精神疾患です。

一度適応障害と診断されても5年後には40%以上の人がうつ病などの診断名に変更されているというデータもあり、適応障害はより症状の重い疾患に至る前段階ともいえます。

適応障害ではストレス原因から離れると症状が改善することが多くみられますが、うつ病の場合はストレス原因から離れても気分は晴れず、持続的に憂うつ気分が続くという特徴があります。

また適応障害では、焦りや苛立ちから大きな声を出したり怒り出したりといった気分の変動が見られたり、過度の飲酒や攻撃性の高まりなどが見られることもありますが、これはうつ病ではあまり見られません。

適応障害と似ている病気②パーソナリティ障害

パーソナリティ障害は、一般的な考え方に比べて著しく偏った考え方や行動のために家庭生活や社会生活、職業生活に支障をきたした状態を指します。

適応障害を発症する前にどのような症状が見られていたかによって、パーソナリティー障害との区別、合併の有無を判断します。

適応障害と似ている病気③不安障害

不安障害は、ある状況や物事に対して、過剰に不安・恐怖心を感じてしまい、それによるさまざまな影響が身体症状や精神症状として現れ、社会生活を送ることに支障が出てしまう疾患です。

症状も適応障害ととてもよく似ていて、不安感や意欲や集中力の低下、イライラ感などの精神的なものや、頭痛や動機、汗が異常に出るなどの身体的なものが現れることがあります。

適応障害と不安障害で大きく違う点は、症状が持続する期間です。

適応障害の場合は6ヶ月未満に症状が改善するのに対して、不安障害は6ヶ月以上症状が確認されます。

適応障害と似ている病気④発達障害

発達障害は、学習障害や注意欠陥多動性障害、自閉スペクトラム症などの種類があります。

これは生まれつき持っている脳の性質や働き方、その後の発達の仕方に偏りがあることで行動面や情緒面に特徴がある状態のことです。

障害の特性から生きづらさを感じたり、社会生活を送る上で困難が生じたりすることがあります。

周囲とのコミュニケーションがうまくとれなかったり、自分の居場所を見つけられず孤独感を感じたりといった発達特性と周囲の環境との不適応経験が、本人にとっての強いストレスとなる場合があり、発達障害の二次障害として適応障害を発症することもあります。

Q&A

適応障害についてよくある質問についてお答えします。

適応障害とはどんな症状か?

適応障害の症状は人によってさまざまですが、大きく3つに分けられます。

  • 精神的な症状

  • 身体的な症状

  • 行動面に現れる症状

精神的な症状としては、集中力の低下や焦燥感や緊張感が強くなるなどが、身体的に現れる症状には、眠れない、食欲がでないなどがあります。

また、行動面に現れる症状としては、遅刻や無断欠勤をするようになる、身だしなみに気を遣わなくなる、暴飲暴食をする、過度な飲酒をするなどの症状が見られることがあります。

ただし、適応障害に限らずいえることですが、病気を認めたくない、周りに悟られたくないと精神疾患を患っていてもわざと明るく振る舞う人もおり、症状が見えづらいこともあるため注意が必要です。

適応障害のひどい症状は?

適応障害で現れる症状についてはさまざまなので一概にこの症状が出たら悪化しているということはできません。

しかし一日中気分が晴れない、死んでしまいたいなど精神的な落ち込みがひどくなってしまう場合は、うつ病などの別の病気に移行してしまうことや複数の精神疾患を併発している可能性もあり、注意が必要です。

適応障害は、発症して5年後には40%以上の人がうつ病など別の診断名に変わったというデータもあるため、重篤な病気の前段階の可能性があるともいえます。

症状の変化に注意し、悪化する前に医療機関を受診するようにしましょう。

適応障害の初期症状は?

適応障害の症状は人によって違うため、この症状が初期段階だと断言することはできません。

しかし仕事や学校に行きたくない、急に涙が止まらない、寝つきが悪くなった、食欲がないなどの症状が、特定のストレス原因下で現れる場合は、適応障害の可能性を疑ってもよいかもしれません。

うつ病と適応障害の違いは何ですか?

うつ病と適応障害の大きな違いは、ストレス原因が明確かどうかです。

例えば仕事がストレスの原因であれば仕事から離れると症状が緩和されるのに対して、うつ病は仕事から離れても症状が続きます。

また、適応障害の場合は不安感や焦り、苛立ちなどの感情的な乱れが見られますが、うつ病の場合はどちらかというと精神的に意欲が減退し、無気力感が出るためこのような症状は出ません。

ただし、はじめは発達障害と診断された場合でも、症状が長引く場合はうつ病に診断名が変わることがあり、実際の症状も似ている点が多くあります。

まとめ

適応障害はだれでもちょっとしたことがきっかけで発症してしまう病気で、心が弱いからかかってしまった、自分が悪いんだと思う必要はありません。

周りの環境と自分の歯車が合わないことが原因なのです。

ですので、ストレス耐性を高めたり自分の物事の考え方・受け取り方を変えていくことももちろん大切ですが、まずは自分がストレスを強く感じる環境を変えていくということから取り組んでみましょう。

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